「日本人と言えば?」と聞かれたら、あなたはなんて答えますか?
着物?アニメ?お寿司?なんて答える外国人の方、結構いらっしゃるかもしれませんね。
「お米が日本人の心でしょ!」という方、もうすぐ秋の新米のシーズンです!
こちらでは米どころ宮城の新米をメインに、新米の時期や他の産地のお米との比較、美味しい炊き方・保存方法などを紹介していきます。
しっかりチェックしてくださいね。
新米の時期はいつ?
ピークは9月~10月。
新米の時期っていつ頃なんでしょうか?漠然と秋というイメージがありますが、実は地域によって差があります。
新米はその年の夏から秋までに収穫されます。
販売の面で考えると沖縄地方では7月ごろからスタートして西から東へ徐々に北上、全国的に9月~10月ごろにピークを迎えます。
宮城県の新米の時期は?
2019年は9月末より発売!
そもそも宮城県はなぜ、米どころと言われるのでしょうか。
宮城県は稲の成長期である夏の昼には十分な日照時間があり、夜は涼しいという寒暖差を持つ地域です。
そのためお米にとって消耗が少ない、健全な生育を促す良質な環境が揃った地域として昔から有名なんですね。
ただ東北の夏は“やませ”という季節風の影響で冷害のリスクがある地域でもあり、冷害との闘いは宮城の稲の品種改良の歴史とそのままリンクするところもあります。
では宮城県のお米といえばどんな品種が有名なんでしょうか?こちらでは2種類ご紹介します。
まずはひとめぼれ。
モチモチとした食感と粘りが特徴で味の主張が強すぎない優しい味わいのお米と言われています。
また冷害に強い品種で、宮城県の作付け面積の8割がひとめぼれという宮城県のお米のスタメン選手的存在です。
そしてササニシキ。
こちらは酢飯といえばササニシキというくらい、お寿司屋さんと深い関係にあるお米です。
あっさりとした味わいが特徴なので、和食の繊細な味も引き立てるいわば縁の下の力持ちタイプのお米になります。
冷害に弱い品種なので栽培が難しく、今では収穫量が少ない“幻のお米”ともいわれる貴重な存在です。
では2019年の新米はいつ発売でしょうか。
実は2019年9月末発売となっており、こちらのサイトではすでに発売されている宮城県産のササニシキやひとめぼれが購入できるようになっています。
また新米の発売に合わせて、道の駅では新米に関連するイベントが9月末に行われています。新米のおにぎりの試食もあるそうなので、興味がある方は行ってみてくださいね。
他の産地の新米の時期は?有名品種3種類をピックアップしてご紹介!
新米の時期は暑い地域から順次販売で、地域によってバラバラというお話はしましたが、米どころ宮城の新米とライバル関係にある有名な銘柄のお米はいつ頃から販売がスタートするのでしょうか?
ここでは取り寄せてでも食べたいというファンが多い、新潟県魚沼産コシヒカリ、北海道産ゆめぴりか、秋田産あきたこまちの有名品種3種類を詳しく見ていきます!
〇魚沼産コシヒカリについて
魚沼産コシヒカリが店頭に並ぶのは毎年だいたい10月中旬ごろからと言われています。
炊きあがりには弾力があり噛むほどに広がる甘みが特徴です。冷めても美味しいと評判の品種なのでお弁当にも使える品種ですね。
こちらのサイトでは2019年9月現在、すでに事前予約がスタートしていますので、興味のある方はチェックしてくださいね。

〇北海道産ゆめぴりかについて
北海道産ゆめぴりかは例年9月中旬ごろには店頭で購入できます。
魚沼産コシヒカリと比べて早い販売ですよね。それがセールスポイントの一つでもあります。
北海道産のゆめぴりかの特徴はなんといっても、甘みと粘りです。冷めても硬くなりにくいので冷蔵庫で保存した後でも美味しく食べられます。
令和元年9月現在も例年通り、ゆめぴりかは販売されています。

またふるさと納税でも手に入りますので、そちらをご利用の方も忘れずに確認してくださいね。

〇秋田産あきたこまちについて
秋田産あきたこまちは例年10月上旬ごろから新米を購入できます。
あきたこまちの特徴はやや小粒であっさりとした味わいがあることです。
繰り返し食べても飽きが来ないのが特徴なので、日常使いにはぴったりのお米と言えますね。
味の主張が強くないので、濃い味のおかずとも相性が抜群です。
令和元年9月現在、ふるさと納税サイトでは新米が確認出来ました。

販売の方も順次、開始されていくと思われます。
3種とも例年、新米を購入できる期間は年末ごろまでなので興味がある方はご注意くださいね。
新米とはどんなお米?2つの定義があります。
新米とはどの期間に取れたお米のことなんでしょうか?
実はこれには定義が2つ存在します。
定義①
まずJAS法の品質表示基準上での定義を調べてみると、
『生産された年の12月末日までに精米・包装されたお米』
が新米として販売できるということでした。
この条件を満たしていれば、玄米でも白米に精米されていても新米と呼ばれます。
ここで注目したいのは、生産された年に収穫しても、翌年に精米や包装をされてしまうと新米とは呼べない事態が発生してしまうということですね。
定義②
続いて流通管理上で定められた新米の定義についてですが、
『11月1日から翌年10月31日までに収穫されたお米が新米』
という定義でこの期間を『米穀年度』と呼びます。
ややこしくて、よくわからない方が続出しそうですね(笑)。
では具体的に考えてみましょう。
例えば令和元年9月に収穫・令和元年12月末日までに包装・令和2年1月に店頭に並んだお米の場合は下記のような表示になります。
JAS ⇒ 令和元年の新米
食糧法 ⇒ 令和元米穀年度の新米
しかし、令和元年11月に収穫・令和元年12月末日までに包装・令和2年1月に店頭に並んだお米の場合は表記が下記のようになります。
JAS ⇒ 令和元年の新米
食糧法 ⇒ 令和2米穀年度の新米
うーむ。表示1つとっても奥が深いですね。たった2か月で表記が全然違うとは。
ただ表記はどうあれ、ごく限られた期間で作られたプレミアムなお米が新米なんだという印象を受けますよね。
新米と古米の違いは?
古米とは一体何でしょうか?古米とは前年産のお米です。
作られた時期から長く時間がたったお米ほど『〇米の〇の部分に古という字が多く使われていくシステム』になっていています。わかりやすく言うと、
前年産 古米
2年前産 古古米
3年前産 古古古米
といった表記の仕方になります。
新米と古米の大きな違いは何でしょうか?
それは“米が含む水分量”です。新米は古米に比べて、水分量が多いため粘り気があり柔らかいといった特徴があるんですね。
炊き立てのお米でお米本来の甘みを味わいたいという方は新米がオススメです。
古米がダメというイメージの方がいらっしゃいますが、一概にそういうわけではありません。
チャーハンなどのパラパラした食感を楽しみたいメニューの時は古米の方が適しています。
また古米は水の浸透が新米と比べてよいという性質から酢を含みやすいので、酢飯に古米や古米をブレンドしたお米を使う寿司屋さんもあります。
古米を炊くときに酢を加えることで古米独特の臭みが消えたり、酢の殺菌作用で炊いたご飯が傷みににくくなるので、酢を使う方法は一般家庭でも利用したい方法になりそうですね。
新米の特徴とは?
新米の特徴は水分量のほか、香りや見た目も違います。
新米の特徴はずばり、下記の3点です。
- 水分が多くやわらかい
- 香りが豊か
- 見た目も新米独自のツヤがある
ただ新米には弱点もあります。
- 炊くときの水分量の調整が難しい
- 保存方法によってはカビが出やすい
- 炊きあがりに無駄な水分が出てべチャッとしやすい
新米と古米の比較の部分でもお伝えしましたが、なにより用途による使い分けが必要ということですね。
古来より日本人は新しい・穢れなきものを尊ぶ精神があり、“初物”といって時期頭の食材を特に大切にする文化があります。
特にお米は年貢として貨幣と同じ意味を持っていた時代もある特別なものなので、新米に心が躍るのは当然なのかもしれませんね。
最上級のお米はどんなお米?特A評価のお米を要チェック!
お米には日本穀物検定協会が発表する食味ランキングというものがあり、
『特A・A・Aダッシュ・B・C』の5段階に評価されています。
これは専門の評価員が「外観・香り・味・粘り・硬さ・総合評価」の6項目について、複数産地のコシヒカリのブレンド米を基準に評価する試験によって、お米のランクが決まるという仕組みです。
お米は気候条件や農家の方の努力により大きく味わいが変わるので、この評価は毎年変化します。選ぶ時の参考にすると、お気に入りの銘柄に出会えるかもしれませんよ!
ちなみに、平成30年度の宮城県産特A受賞品種は『ひとめぼれ・ササニシキ・つや姫』の3種でした。高級ブランドのお米、食べてみたくないですか?
興味のある方はぜひ、下記のURLからチェックしてくださいね。
ひとめぼれ
ササニシキ
つや姫
新米の美味しい炊き方は?
洗う、研ぐなど各工程にチェックすべき点あり!
新米はとてもデリケートなため、扱うには注意が必要になります。
こちらでは各工程で詳しくみていきますね。
<新米を洗う・研ぐ>
・洗い始めはお米が一番吸水するタイミングなので、出来る限りミネラルウォーターを使う
・洗うときや研ぐときは優しく、お米を水にくぐらせかきまぜる程度に
・表面の垢を取り除く程度に洗う
・研ぎ汁が半透明になる程度で終える
<浸水>
・浸水時間が短いと粘りが少なく固めのご飯に仕上がり、長いと粘り気のある柔らかめのご飯に仕上がる
・よりおいしく炊き上げるために、浸水にもミネラルウォーターを使うとよい
・炊飯器、お米の種類、好みによって調整すること
<水加減>
・水を吸水させた新米は指定の水量のやや少なめで、2~3%少なめが理想
<蒸らし>
・米粒全体の水分を均一にするため、炊きあがっていても炊飯器のフタを開けずに約15分ほど静置して蒸らす
<ほぐし方>
・お米をかき混ぜないように、底の方から起こすようにふんわりと混ぜること
・この時にご飯をできるだけ空気に触れさせることで余分な水分を飛ばすようにすること
新米の保存方法は?
新米の保存方法は冷蔵庫保存と密封して保存することがカギになります。
お米の保存は10~15℃くらいの冷暗所で保存するのが適していると言われます。
一般家庭で一番お手軽な場所と言えば、冷蔵庫のドアポケットや野菜室になるわけですね。
湿気の多いシンク下付近に米びつを置いているご家庭は、カビが発生する原因になるのですぐに移動することをオススメ致します。
またお米は精米後空気に触れるとどんどん劣化が進行するので、密閉できる容器で保管しなくてはなりません。
販売するときにお米が入っている袋には目に見えない小さな穴が空いているため、早めに密閉容器に入れ替えましょう。
よく乾いた清潔なペットボトルや密閉できるナイロン袋などが小分けにでき、災害時に持ち運びしやすい点からもオススメです。
まとめ
新米についてリサーチしてきましたが、いかがでしたでしょうか?
お米は自然災害の影響をダイレクトに受ける繊細な農作物です。
品種改良などの絶え間ない努力によって毎年新米が食べられることを忘れずに、秋の味覚をこれからも楽しんでいきましょう。
今年はこちらのページをご覧になった方の中から運命のお米と出会える方が一人でも多くいらっしゃるよう、心から応援しております!