日中はまだまだ暑い日が続いていますが、朝夕少しずつ肌寒い日が続くようになってきました。
まだ、本格的な寒さには日がありますが、今から、冬の暖房に備えておきたいものです。
特に、まだ小さい子供がいるご家庭では、火事の心配のない、子供が安心して過ごせる暖房器具が必要ですね。
そこで、どんな暖房器具がいいのか調べてみました。
暖房器具で火事になる原因とは?
エアコン
エアコンは、室内の温度や湿度を調整する空調設備です。
エアコンのメリットは、誰でも簡単に扱えることです。
スイッチを入れるとすぐに温風が出るので、広い範囲を素早くカバーできます。
また、設置場所が壁面なので日常生活に支障がありません。
ただ、小さい子供がいるご家庭では、エアコンのリモコンを決して子供の手が届く所には置かないでください。
エアコンのデメリットは、直接身体を暖めることはできないので、体感温度は、直接身体を暖めるタイプよりは、劣ります。
また、空気も乾燥します。
エアコンの火災の原因として多いのが、エアコンの電源プラグが長年、コンセントに差し込んだままだったことにより、ホコリ、湿気などが電源プラグ部分にたまり、それが原因で火事が起きることがあります。
電気ファンヒーター
電気ファンヒーターは、セラミックファンヒーターとも呼ばれる電気式の暖房器具で、温風を送り出す仕組みを採用しています。
メリットは空気が汚れないことと、一酸化炭素中毒の心配がないことです。
デメリットは、エアコンなどと比べて暖房能力が低く、長時間使用すると、電気代が高くつきます。
また、送風でほこりやハウスダストが舞い上がりやすい点です。
乾燥しやすい点にも注意が必要です。
電気ファンヒーターも、エアコンと同じで、電源プラグ付近のホコリに注意が必要です。
石油ファンヒーター
石油ファンヒーターは灯油を燃やした熱を、ファンで送風させて暖める暖房器具です。
石油ファンヒーターのメリットは、部屋全体が早く暖まることです。電気代はほぼかからず灯油代がほとんどです。
デメリットは、部屋が乾燥しやすく、ファンによる送風でほこりやハウスダストが舞い上がりやすい点です。
使用中は定期的な換気必要です。
子供がいる家庭では、チャイルドロックの付いている機種で、また、火傷の心配があるので、ベビーガードの設置をお忘れなく。
もう一つ転倒による火事のリスクにも注意しましょう。
石油ファンヒーターの火事の原因として多いのが、灯油とガソリンのいれ間違い、灯油の入っているタンクのキャップがキッチリ締められていない、また、温風吹出し口付近にスプレー缶が置かれていて缶が爆発したなどがあります。
もう一つ注意しないといけないのは、部屋の換気忘れによる一酸化炭素中毒の心配があることです。くれぐれも定期的な換気をお忘れなく。
石油ストーブ
石油ストーブは灯油を燃料として熱を発生させて、部屋を暖める暖房器具です。
メリットは、電気がなくても暖房できることです。
また、本体上部でお湯を沸かしたり、調理に活用できます。あまりコストのかからないのもメリットです。
デメリットは、着火時や消火時の灯油独特の臭い。一酸化炭素中毒の心配です。
こまめな換気が必要です。また、小さい子供がいるご家庭では、火傷などの心配があるので、ベビーガードの設置が必要です。
石油ストーブの火災の原因は、灯油としてガソリンのいれ間違い、灯油タンクのキャップがキッチリ閉まっていない、洗濯物を石油ストーブの近くで乾かしていて、洗濯物に引火して火事になるケースが多くあります。
スプレー缶やカセットボンベがストーブのそばにあって、爆発火災がおきています。
ガスストーブ
ガスストーブは、ガスを燃焼として熱を発生させて、冷たい空気と暖かい空気を対流させて部屋を暖める暖房器具です。
メリットは、スイッチを入れてすぐに暖かくなる、電気をほとんどつかわない、ガスを燃やす際に水分が出るので、部屋が乾燥しない点などです。
デメリットは、部屋の酸素が少なくなるので、こまめな換気が必要です。また、小さい子供がいるご家庭では、チャイルドロックとベビーガードも必要です。
ガスストーブの火災の原因は、ガスホースの経年劣化、ガスボンベを使用している場合は、ガスボンベを高温多湿の所に置いたことによる火災。
その他、洗濯物をストーブの近くに置いたため、洗濯物に引火して火事に至ったケースも多いです。スプレー缶なども、くれぐれもご注意を。
同じような暖房器具として、電気ストーブがあります。これも、チャイルドロック・ベビーガードの設置をお忘れなく。
火災の原因としては、上記と同じことが考えられます。
オイルヒーター
オイルヒーターは、輻射熱による優しい暖房器具で、静かで、空気も汚れませんが、電気代が高いのがデメリットです。
オイルヒーターも電気で暖めるタイプの暖房器具なので、電源プラグ付近のホコリには注意が必要です。
ホットホットカーペット
カーペットは比較的安価で、空気も汚さず、安全性が高いのがメリットです。
デメリットとして、部屋全体は暖まらないのと、低温火傷の心配があること、ダニなどが発生しやすいことなどです。
火災の原因は、古いカーペットの使用による経年劣化の発火、プラグ付近のホコリ、タコ足配線による火災などがあります。
電気こたつ
電気こたつは、保温性に優れて部分的な暖房効果が高く、ランニングコストも安く、比較的扱いやすい暖房器具です。低温火傷に注意が必要です。
火災の原因としては、こたつの中に洗濯物を干していて、洗濯物が発火。
経年劣化と電源プラグ付近のホコリが、原因となることがあります。
安全といわれる暖房器具でも火事の可能性はゼロではない
比較的安全な暖房器具でも、取り扱い方によっては、火事の危険性があります。
特に気をつけたい点は、
・暖房器具は、カーテンや家具の近くに置かない。暖房器具のまわりは、前1メートル以上、横・後ろ15センチ以上、上部1メートル以上は開けておきます。
・洗濯物を暖房器具の上に干さない。
・誰もいない部屋の暖房器具は、必ず消しましょう。
・石油ストーブは、火が消えたことを確認してから、灯油を給油します。
・給油は、火の気のない所でします。
・暖房器具の近くに、スプレー缶やガスボンベなどを置かないようにしましょう。
・暖房器具の近くで、スプレーなど引火性のあるものを使用するのは危険です。
・点火・消化の確認を、必ずしてください。
・地震などで転倒しないように、転倒防止機能のあるものを使用したり、また、固定する必要があるものは、固定します。
・暖房シーズンの前には、必ず点検・整備をして、不具合がないか確認してから使いましょう。
・こたつの中に、洗濯物を干さないようにしてください。
・電気のコードを、カーペットはや家具などの下に引かないように、気をつけましょう。
・タコ足配線はしないでください。
・プラグ部分のホコリは、定期的にはらいましょう。
・古くなったコードや、傷んでいるコードは、新しいものと交換しましょう。
まとめ
暖房機具の火災の原因は、いろいろありますが、正しい使い方をすることで、かなりの事故は防ぐことができます。
・暖房器具を使用する前に、定期的点検をかかさない。
・暖房器具は、洗濯物を乾かすものではないので、乾燥機代わりに使用しない。
・誰もいない部屋の暖房、夜眠るときの暖房を切る
など、ついうっかりの事故に気を付けて使用することで、火事のリスクを減らすことができます。