これから本格的な冬がやって来ますが、毛布と掛け布団どちらが上の方が暖かいのでしょうか?
この問題って、冬が近づくといつも話題になりますね。本当はどちらなんでしょう?
羽毛布団あれば毛布は不要?
羽毛は体温を感知して、肌に近く熱を感じるほど膨らんで保温性を高める性質があります。
そのため、羽毛布団と肌が直接ふれることが必要なのです。
これは、掛け布団でも同じことがいえます。掛け布団も、自分では熱を発しません。
人の放出する熱を蓄えることで暖かくなります。
掛け布団の厚みが、厚いほどより多くの熱を中に蓄えることができます。
熱を蓄える前の寝入りの段階では、掛け布団自体は冷たいので、掛け布団を身体の近くに持ってくる方が、早く暖まります。
従って、羽毛布団も掛け布団も、肌の近く一番下で使う方が効率的です。
眠っているにも、掛け布団に蓄えられた熱は下がっていきます。
そのためにも、布団は一番下で使う方がいいのです。
毛布が下だと熱が遮断されて、掛け布団に熱が届かなくなってしまいます。
蓄えた熱が出ていくのは、上からです。そこで、毛布を布団の上に掛けて熱が逃げないようにします。
それが最上の方法かというと、そうともいえない事情も出てきます。
それは、毛布には、綿や獣毛などの天然のものと、アクリルやポリエステルなどの化学繊維でできたものがあるからです。
この2種類は機能に大きな差があります。
天然のものは、呼吸力や発熱力があります。
呼吸力があると湿気を吸ったり出したりできるので、蒸れにくくなります。
また、発熱力があると、人の発した湿気を熱に換えるので、とても暖かくなります。
その呼吸力も発熱力も肌に近くないと発揮できません。
そこで、掛け布団よりも、下に入れるのが、使い方としては正解です。
一方、化学繊維でできた毛布の中でも、ポリエステルの毛布は価格は安いのですが、天然のものに比べて、吸湿性がかなり低くて、寝ている間にかいた汗を吸い取る機能が低いので、寝具内は蒸れてしまいます。
また、静電気を帯びやすいです。同じポリエステルでできている毛布でも、マイクロファイバー毛布は、超極細繊維なので、肌触りも柔らかくて、吸水性や速乾性が向上しています。
ただ、繊維が細すぎるので、肌を傷つけてしまう恐れがあります。
さらにポリエステルなのに強度が落ちています。
アクリル毛布は、天然のものには及びませんが、肌触りも良く保湿性が高いので、寝心地はいいです。
これらの化学繊維の毛布は、掛け布団の上に乗せて、暖かさが逃げないように使います。
羽毛布団の場合は、室温に応じて羽毛布団の下に天然の毛布を掛ける方がいいということになります。
ただ、化学繊維の毛布を上に掛ける場合も、毛布があまり重いと羽毛が潰れてしまうので、その時は掛けない方がいいです。
毛布と羽毛布団の正しい順番とは?
こうしてみてくると、毛布と羽毛布団の正しい順番というのは、毛布の種類によってかなり違ってくるのがわかります。
ダウンプルーフ加工(羽毛布団)
羽毛は繊維が細かく、針の穴ほどの隙間からでも飛び出してしまいます。
そんな羽毛を包む生地に、施す加工をダウンプルーフ加工といいます。
ダウンプルーフ加工が施された羽毛布団のメリットとしては、布団の中にダニが入らないことです。
ヨーロッパなどでは、ダウンプルーフ加工がされていない羽毛が多く流通しています。
ダウンプルーフ加工された羽毛布団を、単体で掛けて使う場合に、布団の中が暖かくなりすぎて、ムレ過ぎてしまうことがあります。
また、化学繊維の毛布を上に掛けることで、さらにムレが進みます。そんなときには、羽毛布団の下に湿度の調節を得意とする天然繊維の毛布を掛けましょう。
まとめ
毛布と掛け布団・羽毛布団どちらが上か下かって、毛布の種類にも左右されるんですね。
毛布の力ってすごいです。
そんな毛布ですが毛布にも裏と表があります。
ラベルの付いているほうが表側です。
表側は、毛足が長くて、肌触りがよく暖かいので、毛布を直接掛けるときは、表が身体に触れる側にします。
反対に、裏側は繊維が短く摩擦抵抗が大きいので、布団がずれにくくなっています。
毛布を布団の上に掛けるときは、毛布の裏を布団の上に掛けます。
また、寝具内の熱の多くは、敷き布団から逃げていくので、敷き布団を厚く暖かくすることで保温効果が高まります。
そのため、敷き布団の上に毛布を敷くのもおすすめです。
冬の寒い夜は、敷き布団の上に毛布を敷いて、身体を入れ、毛布の素材によって、毛布を布団の上にするか、下にするか決めるのがいいみたいです。