夏本番が近づいてきましたね。
2020年の夏は暑さが厳しいという予報が出ていました。
夏とセットで最近よく聞くのが【熱中症】です。
誰でもなる可能性があるものですが、とくに高齢者や子どもたちには気を配ってあげたいですよね。
家にいることが多かった春の時期ですので、子どもたちの体力低下が心配です。
畑の準備や収穫が始まっているので、農作業をしている高齢者のことも心配になります。
・予防に必要な栄養素って?
・熱中症におすすめ、NGな飲み物は?
そんな点を見ていきたいと思います。
熱中症ってどんな症状?
熱中症とは熱によって起きるからだのいろいろな不調のことをいいます。
気温の高い環境にいると体温を調節する機能が狂ったり、体内の水分や塩分のバランスが崩れたりします。
その結果起こる、めまいや頭痛、けいれん、意識障害などの症状をまとめて【熱中症】といいます。
熱中症を引き起こす要因には2種類あります。
「環境」によるものと「からだ」によるものです。
1.環境
・風が弱い
・日差しが強い
2.からだ
・暑さにからだが慣れていない
・疲れや寝不足、病気などで体調がよくない
以上の「環境」要因と「からだ」要因が重なる時に熱中症になりやすくなります。
特に季節の変わり目や、突然暑くなった日など、からだがまだ暑さになれていない時は注意が必要です。
熱中症予防に必要な栄養素はなに?
暑さ対策も大切ですが、熱中症になりにくいからだにしておけたらいいですよね。
食事の際にどんな栄養素を注意して摂取するとよいのでしょうか。
1.カリウム
汗をかくと塩分(ナトリウム)が排出されます。よく熱中症対策で塩あめを聞きますよね。
汗によって出てしまった塩分を補給する目的で「塩」が使われます。
その塩分と同時にカリウムも排出されてしまいますので、補うためにカリウムの多い食品を意識的に食べられるといいですね。
カリウムは細胞内の水分を保つのに必要で、筋肉のはたらきをよくするためにも必要な栄養素です。
熱中症を起こしにくくするのはもちろんのこと、なったとしても回復を早める助けになります。
カリウムを多く含む食品…ひじき、ほうれん草、じゃがいも、バナナなど
2.ビタミンB1
不足すると糖質を分解することができなくなり、疲労物質がたまって疲れやすくなります。
熱中症の要因の一つにそもそもの体調不良があげられていました。それを防ぐ栄養素ということです。
ビタミンB1を多く含む食品…豚肉、うなぎ、大豆など
3.クエン酸
疲労の原因となる乳酸を抑えて、疲労回復効果があります。
クエン酸を多く含む食品…梅干し、レモン、酢など
熱中症予防におすすめの飲み物は?高齢者と子どもに分けて紹介するよ
普段の食事から気をつけることも大切ですが、水分補給が熱中症対策にはなによりも欠かせません。
熱中症対策の水分補給において必要なのは「水分と塩分」です。しかし、その摂取量はどのような生活をしているかによって変わってきます。
汗をすごくかく人と、汗をあまりかかない人の違いを考えることが大切です。
高齢者と子どもに分けて考えてみましょう。
1.高齢者
農作業や外仕事をしている場合は汗をよくかくので、「水分と塩分」の両方をしっかり摂取する必要があります。
その時におすすめな飲み物は「経口補水液やスポーツドリンク」です。
からだに必要な水分と塩分をしっかり吸収できるように、これらの飲み物には糖分が入っています。
糖分があることで、塩分の吸収を助けてくれるようです。
ただし、ここで注意が必要なのは「スポーツドリンク」の飲みすぎです。
熱中症対策の飲み物としてもう一つおすすめなのが「冷たいお味噌汁」です。
味噌汁は熱くなければ!という声も聞こえてきそうですが、夏の冷や汁って食欲が落ちている時にも最適な食べ物であり飲み物なのです。
次に、家にいることが多い高齢者の方です。こういう方こそ、熱中症対策が必要です。
高齢者の中には体温調節機能や気温感覚が鈍ってしまい、気温が高いのにエアコンや扇風機を嫌がったり、長袖を着用されたりします。
汗をよくかく人のように「塩分」の摂取はそこまで気にする必要はありませんが、「水分」補給を意識的に行いましょう。
のどが渇かなくても、定期的にお水やカフェインの少ないお茶を飲むようにすすめてあげましょう。
2.子ども
子どもは大人よりも熱を感じ取りやすいため注意が必要です。
アスファルトの照り返しも大人より背の低い子どものほうが受けやすいですし、具合が悪いことよりも遊びに熱中してしまっては危険ですので、定期的に水分補給をさせてあげましょう。
大人と同じで運動などで多く汗をかいた場合は「水分と塩分」の補給が必要になりますので、「経口補水液やスポーツドリンク」がおすすめです。
上記でも取り上げたように、スポーツドリンクの糖分には注意が必要です。
余程の運動でなければ、「水や麦茶」で十分熱中症対策をすることができます。
熱中症予防、高齢者と子供でNGな飲み物はある?
おすすめの飲み物を見ていきましたが、今度は熱中症にはNGな飲み物を見てみましょう。
1.カフェインを多く含むもの
コーヒーや紅茶、栄養ドリンクなどに多く含まれるカフェインには利尿作用があり、摂取した水分よりも多くの水分を排出してしまいます。
高齢者で栄養ドリンクをよく服用されている方などは、水分としてカウントせずに適切な水分を補給しましょう。
2.糖質の多いもの
糖がからだに多く摂取されると、血糖値が一気に上昇します。
一気に上がった血糖値は一気に下がり、その時にからだの不調を感じます。
暑さによる疲労とともに、からだの中でも不調を起こしてしまうのは困りますよね。
夏場は暑さの影響ですっきりしたものを口にしたくなります。
炭酸飲料を飲むという方も多いのではないでしょうか。
たまの一杯に飲むことは問題ありませんが、水分補給のために糖分の多い炭酸飲料を飲んでも逆効果ということです。
筆者の主人も、以前真夏にガレージの片づけをしていた時、炭酸飲料片手にやっていて熱中症になりかけました。
「ちゃんと水分取らないと!」と言ったところ「これ飲んでたのに!」と、空のペットボトルを見せられました。
水分を取っているからといって、からだにとって水分補給になるとは限らないということをしっかり覚えておきたいと思います。
まとめ
熱中症というのは誰でも、どこでもなるものです。予防をすることに越したことはありません。
特に高齢者や子どもには注意を払っていきたいですね。
家にこもることが多かった春でしたので、夏はぜひ楽しみたいですね。
対策をきちんととって今年の夏を楽しみましょう!